ブランド力はマーケティングから生まれる その1

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企業運営の観点でいえば、自社をどれだけ「ブランド化できるのか」というのも、大切な戦略になります。この「ブランド化」の過程でも、マーケティングの要素は必要不可欠です。今回は、信者をもつほどのブランド化に成功している「アップル社」を例に、ブランディングとマーケティングの関係性を考えてみます。

 

アップルには、信者がいる?

iPhone新シリーズの発売日ともなれば、前夜から行列をなすのはもはや定番となっていますよね。家電量販店などを見ても、アップルのコーナーだけがまるでブランドショップに訪れたかのように、逸脱した世界観を作り出しています。アナタの周りにも、iPhoneやiPadを選び続ける人は、多いのではないでしょうか?実はアップルが選ばれ続けるのは、アップルの信念が揺るがないことは周知の事実ですが、選び続けたくなる開発の工夫もなされているからです。

 

  1. アップル製品は互換性が高い。
  2. シンプルなデザインだから使いやすい。
  3. 「デキる人」という印象を与える。

 

これらの3つのことから、一部の熱狂的なユーザーを中心に、アップル製品は選ばれており、この熱狂的なユーザーは、「信者」ともいわれています。

しかし、アップル社の製品を選ぶ人は、信者ばかりではありません。実際に互換性が高いと「何を買うか」「どれにすればいいのか」など、「選ぶことに」力を使うことがなくなるので、一度アップル社の製品を手に取ると、一貫してアップル製品が選ばれやすくなります。

Macbookを買ったらiPhoneにするとデータの移行がしやすい、他の携帯型音楽プレイヤーよりもiPodの方が音楽のデータをそのまま移すことができるなど、互換性が高いことで「どの製品だったら対応しているのか?」を考えることなく、自然とアップル製品で固まるようになります。

 

アップル社の製品は「カッコいい」?

また、アップル製品は、ビジネスマンに好まれるデザインで作られています。シンプルだからこそ仕事で使いやすく、どの年代の人も選びやすいというのが、その理由です。

シンプルなデザインだからこそ、同じデザインのもので揃えたくなり、自然と「一度アップル製品を購入すると、他もすべてアップルでまとめたくなる」という、ユーザーの心理をくすぐるデザインとなっています。

アップル社の製品は、他社の製品よりも割高な商品ばかりです。例えばノートパソコン一つをとっても、Windowsを搭載したノートパソコンと比較すると、同じ程度のスペックにも関わらず、数万円以上の開きがあります。

それでも売れるアップル社の製品。その開発の影には、徹底的なマーケティングがあったといわれています。

 

 

「マーケティングがキライだった」スティーブ・ジョブス

アップル社の創業者であるスティーブ・ジョブスは、「マーケティングがキライだった」と言われています。しかし実際には、非常に徹底したマーケティングを行い、アップル社を現在のようなメガ企業にまで育て上げました。

今から10年ほど前、アップル社は「ThinkDiffrent.」という、プロモーションキャッチコピーを掲げ、新型PowerBook G3、iMac、新型Power Macintosh G3などの商品を世に送り出しました。このコトバの意味は「発想を変える」、「ものの見方を変える」、「固定概念をなくして新たな発想でコンピュータを使う」という、今までとは全く違う考え方をする、ということ。実際に行われたキャンペーンでは、「世界を変えようとした人たち」としてアインシュタインやピカソ、ガンジーなどの画像が使われました

その後、現在も多くの信者を生み出している、iPad、iPhone、iPodなどを造り出しましたが、この背景には、「ソフト×ハード×サービス」のシナジー効果を狙うという、確固たるマーケティング戦略があったのです。

 

アップル社の4P戦略

マーケティングにおける理論の一つに「4P理論」というものがあります。

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アップル社は、この4P理論に対し、次のような戦略を立てました。

商品(Product)としては、今までにはない「感覚的な操作が可能」なユーザーインターフェイスを採用。流通(Place)としては、アップルストアでの優先販売のほか、iTunesStoreでのみコンテンツを販売するという戦略をとっています。価格(Price)は、世界統一価格であること、通信低額性プランが標準装備されていることなどがあります。

このような「それまでには無い販売戦略」を導き出すために、徹底的なマーケティングを行ったのが、スティーブ・ジョブスだったといわれています。

 

まとめ

例えば、カフェでMacbookを開いて仕事をする人をみると、「カッコいい」、「できる人」というイメージが浮かんでくる人も多いでしょう、Macbookはカッコよく見えるから、Macbookを持っているとデキる人に見られるから。そのような理由で購入される人も増えているようです。

必要な機能に「デザイン性」をプラスすることで、熱狂的な信者を生み出したアップル社。その販売戦略おけるマーケティング手法は、現在の企業でも見習うべき部分があるのではないでしょうか。

 

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